こんにちは、坂本塾の事務局、清水大輝です。今回は「意識」のテーマを話す上でとても重要なポイントとなる「感情」についてお話をしていきます。
感情は、僕たちが日常の中で一番の敵であり、味方でもあると言えるかもしれません。
嬉しい時は、とっても幸せな気持ちに浸らせてくれますが、悲しい時や不安な時は、何も手に付かなくなるくらい僕たちの意識を支配します。
実は、この感情との付き合い方は夢を叶える上でとても重要。坂本塾では時間の都合上、あまり感情の事に触れないので、今回は僕が体験や知識を通して得た「感情」についての話をしたいと思います。
感情とは
「感情を、思いどおりにコントロールできたら、どんなにいいだろう!」
そんなふうに考えたことはありませんか?例えば、
- 些細なことでも「イライラや怒り」を感じ、表情・態度に出てしまう
- ちょっとしたミスや失敗、人の意見に落ち込みやすい
- 不安や怖れで思うようなパフォーマンスを発揮できない
誰しもこうした辛い状況からは、一刻も早く抜けたいはず。
こうした感情に陥っているとき、私たちは、普段の自分から逸脱し、「普段ならできることが、できなくなる」という状況に陥ります。
感情があるおかげで大きな幸福感を得ることが出来ますが、同時に、感情によって思い通りに事が運ばなくなる事もたくさんあります。
このページでは、そんな「感情」について何なのかを考えていき、どう付き合っていけば良いのかをお話していきます。
「感情」について調べてみると、Weblio辞典には以下のように記載されています。
物事に感じて起こる気持ち。外界の刺激の感覚や観念によって引き起こされる、ある対象に対する態度や価値づけ。快・不快、好き・嫌い、恐怖、怒りなど。
Weblio辞典より引用
坂本塾では、以下のスライドで感情について触れる場面があります。※坂本塾の中で感情に触れる他のスライドは後述します。
このスライドから分かるように、潜在意識(認識できない意識の領域)は感情と密接に関わっています。特に幼少期に経験した出来事から発生した感情は、その後も長く影響を与えます。
僕の実体験を交えてお伝えすると少し分かりやすいかと思いますので、少しお話します。
僕の実体験
僕が4歳の頃、母親が激昂し、家を飛び出したことがありました。
原因は僕が母親を怒らせてしまったから。具体的に何をしたのかは覚えていませんが、注意をひくためにあの手この手で嫌がらせをしたのでしょう。
その結果、母親が大声で僕を叱りつけてダダダーっと家を飛び出だして行き、僕は母を泣きながら追いかけました。玄関のドアを開けたらマンションの長い廊下に外をジーっと見て静止していた母親が居て、僕は泣きながら抱きつきました。
この体験以降、僕は幼稚園や学校でイイ子を演じるようになりました。それまでは悪戯をするような事も多かったのですが、「イイ子で居ないと大人がいなくなる」という思い込みが根付き、周囲の目を過度に気にするような子どもに育ちました。
子どもにとって親や大人は、自分が生きられるかどうかに直結するような存在であり、「居なくなるかもしれない」という恐怖はすごく怖いものだったと思います。
その感情は今でも僕に影響を与えます。
- 自分1人の力でなんとかしないといけない
- 周囲の評価を得なければいけない
- 頑張らないと愛されない
など、いくつもの影響の強い固定観念を生みました。
今となっては、「自分らしさ」を理解するために必要な体験だったと捉えられていますが、20代後半まですごく苦しんでいた記憶があります。
このように、幼少期の体験から生じた感情は、潜在意識に根付き、固定観念を生み、セルフイメージを支配します。
他にも
- 過去の経験
- 功績や失敗
- 成功や失望
- 自分に対する他人からの反応をみて記憶された事
のような経験から生じた感情によって、出来事に対する見方(固定観念)が出来上がります。
全ての人が同じ感情を共有する訳では無い
それぞれの体験は、どのような人生を辿って来たのかによって違います。その為、同じ出来事が起こった時に生じる感情は千差万別。
事故に巻き込まれたら「幸せ」「楽しい」という感情を抱く人もいれば、「怒り」「苦しみ」という感情を抱く人もいます。
僕たちはついつい自分が正しいと思いがちですが、同じ出来事でも生じる感情は違う・・・という事は、物事の解釈を変えれば今抱いている感情を変えることが出来るということ。
これは単純な話ですが、とても重要で本質的な話です。
例えばある恋愛映画を観た時に、「学生時代に儚い片思いをした経験がある人」と、「憧れの先輩との恋が成就して甘いひと時を過ごている人」では感想が違う可能性がありますよね。
でも、その「儚い片思い」を「素敵な思い出」として捉えられたら・・・また違う感想を抱くかもしれません。
このように
- 生じた感情は変えられる
- 生じる感情は人それぞれ違う
という事をよく覚えておいて下さいね。
「感情」というものが少しずつ理解できたところで、感情とどのように付き合っていけばいいかをお伝えします。
感情との付き合い方
感情と上手に付き合っていく上で重要なポイントは以下の3つです。
- 感情をクリアしないと思考が働かない
- 2つの根本的恐怖に支配されている事を理解する
- 感情を満たしていく
では、「感情との付き合い方」のポイント1つ目からお話していきます。
感情をクリアしないと思考が働かない
1つ目のポイントは、「本能」と「感情」と「思考」には順番がある、ということ。
ポールマクリーン博士が提唱した「三位一体脳」という説があるのですが、その説では脳を「既存の脳構造を保ったまま新しい脳領域を獲得し、地層を重ねるように発展してきた」と仮定しています。
具体的には
- 本能的な部分(爬虫類脳)
- 感情的な部分(哺乳類脳)
- 思考的な部分(人間脳)
という3つの領域がこの順で発達してきたという事。「三位一体脳」は今の学説では部分的に否定されているのですが、僕らの日常的な行動を理解する上でとても分かりやすい。
なので、三位一体脳のモデルを利用してお伝えしたいと思います。
三位一体脳によると、進化の流れで獲得して来た脳の部分の影響力が強いと定義しています。
つまり、「人間脳(思考) < 哺乳類脳(感情) < 爬虫類脳(本能)」という順で影響が強いと考えます。
分かりやすく言うと、頭では分かっていても行動出来ない、という状況です。
例えば・・・
思いたる節、めっちゃありますよね。笑
僕たちは生存することを優先するので、寝る環境や食事などの本能的な部分を先に満たそうとします。その為、命の危険を感じた時・・・実際には命には危険が無くても強い不安などを感じた場合、思考的な判断が出来なくなります。
でも、夢を叶える為には「思考」を使わなければいけません。
思考を使う為には、本能、感情、というゲートをクリアしていかなければいけない。「三位一体脳」のモデルは、人間に許された崇高な「思考」というツールを活用するまでの手順が分かりやすいんです。
夢を叶える為に「感情」と上手に付き合う必要性がある事はお分かり頂けたと思うのですが、2つ目のポイントは、僕たちが振り回されている「感情」の大部分についてです。
2つの根本的恐怖に支配されている
坂本塾では以下のようなスライドを活用して解説しています。
先ほど紹介した僕の過去の体験を思い出して下さい。
僕は過去の体験から「イイ子じゃないと愛されない」という固定観念を抱いていました。それは言い換えると、
- 頑張ってないと必要とされない
- 常に十分ではない
という事。おそらく、多くの方が体験は違えど同じような固定観念を抱いた時期があるのではないでしょうか。この根本的恐怖は自分自身の存在自体が揺らぐ恐怖です。
つまり、何をしようがどこに居ようが強く影響を与える恐怖です。
恐怖に支配されいる状態は、心理学的に言えば集中できずに何かにとらわれている「ノンフローな状態」と言えます。※ノンフローな状態=十分なパフォーマンスが出来ない状態。
この根本的恐怖の囚われに気付かないと、自己肯定感が低くなり、パフォーマンスが常に低下した状態に陥ります。
スポーツ選手だとしたら、そんな状態で試合に勝つことが出来るでしょうか。
・
・
・
おそらく負けます。
勝てたとしても計画的な勝利ではなく、運任せの勝利。
これを毎日の人生に置き換えた時、「運任せの毎日」を送っている状態で夢が叶うでしょうか。
この「運任せの状態」から抜け出し、根本的な恐怖から解放される為に重要なのは「気づき」です。
先ほど言ったように、生じる感情は変えられるのですが、それには少し時間とコツが必要です・・・というのも、感情は潜在意識に隠れている「過去の体験」とセットで存在するので、まずは過去の体験を認識する必要があります。
これが「気づき」を促します。
坂本塾では、過去の体験を棚卸しして「気づき」を深める内容も含まれています。詳しくはこちらの記事を読んでみて下さい。
また、坂本塾では「自分を知る」ために仲間と一緒にフィートバックし合い、研鑽を重ねています。自分を知る為に他者の力が必要不可欠。それは「ジョハリの窓」という心理学モデルに基づいています。
「気づき」を得る事によって、自分自身の今の状態が俯瞰して理解できるようになり、感情によって振り回されなくなります。そうなれば例え恐怖や不安などの感情が生じても、それが発せられている事に気づけます。その上でポイントの3つ目の説明に入ります。
感情は満たすものである
どんな感情を発しているのかを俯瞰出来たら、その感情をどうこうするのではなく、満たしていきます。
不安や恐怖が湧いてきたとき、僕たちは「いけない事」だと思い、その感情を無かった事にしようとします。
でも、先ほどから言っていますが、感情は過去の体験とセットで湧いてきます。
つまり、ネガティブな感情も自分自身を投影したもの。その為、湧いてきた感情を無かった事にするのは、自分を無視する行為と同じ事なんです。
だから、「ポジティブな感情」でも「ネガティブな感情」でも、それが湧いてきた事を認め、受け入れて下さい。
坂本塾では「なりたい自分になる特効薬」も紹介されますが、その特効薬は以下の4ステップです。
- 自分を受け入れる
- 自分を許す
- 人を許す(認める)
- 最高の自分をみる
受け入れて、それを許してあげる事は、夢を叶えて理想の自分になる為の最初のステップ。※「なりたい自分になる特効薬」についてはこちらの記事をご覧下さい。
「感情を満たす」というのはちょっと分かりずらいですが、僕の感覚では「味わう」という言葉がしっくりきます。
ポジティブな感情を味わうなら、人と一緒に味わった方が湧いてくる感情は大きくなり、よりハッピーになれます。
ネガティブな感情は無視をせずに向き合い、それを発散する事で味わい切りましょう。発散する方法は美味しいものを食べても良いし、カラオケでも良いと思います。僕の経験上、ネガティブな感情は体を動かしたり声を発した方が湧いてきやすいです。
以上が感情との付き合い方。
- 感情をクリアしないと思考が働かない
- 2つの根本的恐怖に支配されている
- 感情は満たすものである
「感情」が「本能」と「思考」を繋ぐ重要な架け橋だと知る。そして、僕たちが強く影響を受ける「恐怖」を知り、向き合う。
感情と上手に付き合い、夢を叶えましょう。
自分を知り、未来をイメージする為の坂本塾
「感情」とは、僕たちの行動や思考に大きく影響を与えます。
恐怖の影響を強く受けてしまうと、体が縮こまってしまうし、未来をイメージする為に一生懸命頭を働かせようとしても上手くいきません。
感情と上手に付き合っていく事が成功をイメージし、実現させるキーワードなんです。
今回は感情と上手に付き合い方として、
- 気づく事
- 満たす事
をお伝えしました。
過去の体験で生じた感情は今の僕たちに大きな影響を与えます。その為、過去にどんな体験をしたのか、その体験からどんな感情を抱いたのかを認識すると、今自分がどんな感情に行動や思考が左右されているかが分かります。
どんな感情に影響を受けているかが分かれば、次は満たしていきます。
「恐怖の感情はいけないもの」と思いがちですが、しっかりと「ある」という事を受け入れる事が大切。
坂本塾では、ポジティブな感情は人と繋がり、ネガティブな感情は発散する事で満たされると伝えています。受け入れていく過程をもう少し詳しく知りたい方は「なりたい自分になる特効薬」の記事をご覧下さい。
志を打ち立てて向かっていく仲間と繋がりたい方は、お問い合わせからご連絡ください!