超分かりやすい量子のお話|二重スリット実験とは?

 

こんにちは、坂本塾の事務局、清水大輝です。今回は「意識」のテーマについてお話ししたいと思うのですが、単純に「意識」をお話する訳では無く・・・「量子」というものを中心にお話していきます。

最近、色んなところで「量子コンピューター」とか聞くようになったし、スピリチュアル系の発信をされている方も「量子」について取り上げる事が多くなったので、耳にする事が多くなった単語だと思います。

僕が人生で初めて「量子」について知った時は、正直「は!?」という感じでしたので、分かりやすくお伝えしていきます。

早速ですが、量子に関する「シンプルな結論」と「シンプルなルール」をご紹介します。

 

結論:量子とは、原子や電子などのとても小さな物質を形作る素材のこと。

 

量子の3つのルール
※他にもたくさんありますが、今回主に取り上げるのは以下の3つです。
①粒子と波の性質をあわせもつ(2つの動きをする)
②観測するまで実在しない(可能性は無限)
③エネルギーの壁をすり抜ける(な物質を素通り)

 

量子はルールが通用しません。

パソコンや携帯電話、MRIなど僕たちの生活と密接に関わっている量子の世界。では、とってもとっても不思議な量子のお話を分かりやすくお伝えしていきます。

 

※参考資料※

 

僕は量子の専門家ではありませんし、一般の中でも「詳しい方」というだけです。その為、このページに記載している事は学術的に言えばあまり良くない書き方をしている場合があります。でも、だからこそ分かりやすく伝えられる事があると思います。

それをご了承頂き、読み進めて頂ければと思います。では、どうぞ。

 

量子とは

量子とは

「量子とは」と検索をすると、上位に表示されるページの中でこんな紹介があります。

量子とは・・・
量子とは、粒子と波の性質をあわせ持った、とても小さな物質やエネルギーの単位のことです。物質を形作っている原子そのものや、原子を形作っているさらに小さな電子・中性子・陽子といったものが代表選手です。(中略)
量子の世界は、原子や分子といったナノサイズ(1メートルの10億分の1)あるいはそれよりも小さな世界です。このような極めて小さな世界では、私たちの身の回りにある物理法則(ニュートン力学や電磁気学)は通用せず、「量子力学」というとても不思議な法則に従っています。
引用

引用した内容は文部科学省が管轄しているページなので、現代の科学が解明している範囲の中ではかなり信頼性が高いものだと言えます。

のページで紹介されている「量子」についてポイントを整理すると以下の2点にまとめられます。

  1. 物質を形作っているとても小さな単位(1メートルの10億分の1以下)=代表選手は電子・中性子・陽子
  2. 身の回りにある物理法則(ニュートン力学や電磁気学)は通用しない

言い換えると、この2つに当てはまるものが量子だと言えます。1つ1つ見ていきましょう。



①物質を形作っているとても小さな単位

「物質」というのは、僕たちが目で見て確認できるものを指します。重さがあって、角ばっていたり丸かったり、手で触れてその形を確認できるものが「物質」。

でも、その「物質」は原子という目に見えない小さな粒子によって構成されています

原子

 

そして、その原子はさらに原子核や電子に分解できます。それらはさらに陽子や中性子に分解できます。※もっと小さな世界で見るとクォークと呼ばれる小さな粒子が存在します。

 

 

これらの目に見えない小さな粒子が量子と呼ばれています。

 

②身の回りにある物理法則(ニュートン力学や電磁気学)は通用しない

物理法則

 

通常、目に見えるような「物質」だと、手を離すと下に落ちます。投げると放物線を描きます。そんな風に予想できる動きをします。

 

 

この「物質」の動きは1900年以前に解明されていました。有名なのはニュートンの万有引力など。ニュートンは「リンゴが木から落ちる」という誰もが当たり前に見る日常の風景から「物質は地球の中心に引っ張られる」という法則を発見しました。

それを数式に現わす事で、あらゆる現象を論理的に考えることが出来るようになり、予測する事が出来るようになりました。

1900年頃までに、「物質」に関する法則はほぼ解き明かされ、全てのものが数式として計算出来るようになった・・・と考えられていたのですが、それらの法則には当てはまらない領域がある事が分かったんです。

それが目に見えない小さな小さな粒子の世界。

電子や陽子は球体をしているので、ついつい野球ボールのように考えてしまいがちですが、実は全く「別もの」なんです。

じゃあ、量子にはどんなルールがあるのか・・・というのが、次の項目です。



量子の世界のルール

量子のルール

量子の世界のルールは冒頭でも紹介した以下の3つです。

  1. 粒子と波の性質をあわせもつ(2つの動きをする)
  2. 観測するまで実在しない(可能性は無限)
  3. エネルギーの壁をすり抜ける(物質を素通り)

量子の世界には他にも適用されるルールがあるのですが、今回は少しでも量子を身近に感じて欲しいという思いから、分かりやすくて興味深いルールに絞ってお伝えしています。

この3つのルールは、今まで僕たちがもっていた「物質」へのイメージがほぼ当てはまりません。1つ1つを掘り下げてお伝えしていきます。

 

①粒子と波の性質をあわせもつ(2つの動きをする)

粒子と波

この性質は量子の分野では非常に有名なもの。「二重スリット実験」という20世紀で最も美しい実験に選ばれた実験によって証明されました。

ただ、「粒子」と「波」の性質をあわせもつと言われても難しいので、1つ1つ分解して考えていきましょう。

 

ず、「粒子」。

これは「物質」的な性質の事です。つまり、僕たちが今までの経験から容易にイメージが出来る生死痛だという事です。

「二重スリット実験」では、2つの隙間(スリット)がある板を利用して性質を分かりやすく説明しています。

えば、砂の粒を噴射する銃があったとして、それを2つの隙間(スリット)がある板に発射するとどうなると思いますか?

砂の粒が2つの隙間を通って、向こう側の壁に当たります。

砂銃 実験

全くの想像通りですよね。

 

は、次は「波」という性質を考えてみましょう。

「波」と聞いて、まず思い浮かべるのは水の波紋だと思います。

水面上に衝撃が起きると、それが水面上に波紋のように広がっていきます。じゃあ、その波紋が2つの隙間がある板を通った時、どのように動くと思いますか?

答えは、それぞれの隙間から波紋が広がり、2つの波紋が干渉し合います。2つの波紋が重なる部分は最も力の伝わり方が強い部分となり、打ち消し合っている部分は力の伝わりが弱くなる。

その度合いは以下のように縞模様となります。

音は空気を振動させて伝わります。光も「波」としての性質を持つので同様な伝わり方をします。全く「物質」的な動きではないのでイメージが難しい方も多いかと思うのですが、水面の波紋がイメージしやすいと思います。

電子などの小さな小さな粒子(量子)は、この「粒子」と「波」の性質を合わせ持っています。

2つの模様

「波」か「粒子」か。
その切り替わるスイッチがあるんですけど、そのスイッチは「観測」です。

電子を発射する銃を用意して実験を行った結果、「波」の性質を発揮して縞模様が出ます。

実験

発射する時は1発ずつ。確かに「粒子」を発射している訳なんですが、どうしてか「波」としての結果が出る。そうなると、実験者としてはどこから何が起こっているのだろう・・・と思いますよね。

当然、何が起こっているのかを確認する為に、センサーやらカメラやらで記録をしようとします。

すると、その途端に「粒子」としての性質を発揮するんです。

実験 電子が粒子バージョン

「観測」がスイッチ。量子は、見られているのか見られていないのかによって、その振る舞いを変えるんです。

僕たちはこの世界の全てを知っている気でいますが、常に僕たちが目で見たものだけしか見ることが出来ません。じゃあ、僕たちが「見ていない場所」は一体どうなっていると思いますか?

その疑問に100%答えられる訳ではありませんが、2つ目のルールがちょっとだけその疑問の解決になるかもしれません。

 

②観測するまで実在しない(可能性は無限)

2つ目のルールは、「観測」するまでは実在しない、というもの。量子の分野はまだ研究が進められている段階なので、明確に分かっていないところもあります。

今のところ言えるのは、「ある」「ない」という二極論ではなくて、量子の世界では「可能性の波が広がっている」と表現します。

シュレディンガーの猫という話が有名です。どこかで聞いたことがあるかもしれません。

 

シュレーディンガーの猫とは、フタ付きの箱の中に

①「猫」と
②「1時間以内に50%の確率で崩壊する放射性原子」と
③「原子の崩壊を検出すると青酸ガスを出す装置」を入れた場合、

→ 1時間後には「生きている状態と死んでいる状態が1:1で重なり合った状態の猫」という不可思議な存在が出てくるのではないか?という思考実験です。
引用

Wikipediaより

 

 

箱を開けて「観測」をしたら、猫が死んでいるのか生きているのかはスグに分かります。しかし、箱を開けるまでは分かりません。

その時、可能性の波が広がっていて、死んでいる状態と生きている状態が同時に重なり合っているし、原子は崩壊しているし崩壊していないし、青酸ガスは出ているし出ていない。

どの可能性も起こりうる。全ての可能性が重なり合っている状態。

量子の世界では「観測」するまで常にその状態。それを僕たちの日常的な感覚で理解しやすいようにしたのが「シュレディンガーの猫」という例え話です。

 

でも、実際には「量子という小さな世界」と「僕たちの日常」を同じように考えることは出来ません。

だって、サイコロを振ったら、何の目が出たかは見なくても確定しています。確かに、サイコロを見るまでは1と2と3と4と5と6の目が同じ確立の可能性が広がっています。でも、全ての目が重なり合っている訳ではありません。

「観測するまで実在しない」という感覚として何となく理解していただければ、と思います。

 

でも、「観測」するまで実在しないって、すごく感覚として腑に落ちる所もあって。

だって、物干し竿にかけておいたハンガーは、もしかしたら何かの拍子で竿から外れて落ちてるかもしれないし。

電源を付けておいたテレビだって、もしかしたら電源が消えてるかもしれない。

次に「観測」するまでどうなっているのか誰にも分からないし、もしかしたら存在さえもしていなかったかもしれない。

じゃあ、「自分」という確かに存在を感じる実態も、もしかしたら何者かに「観測」されているから存在を感じられているだけに過ぎないのかもしれません。

 

③エネルギーの壁をすり抜ける(物質を素通り)

①と②のルールを見て頂き、量子はどうやら「物質」的なルールが適用できない場合がある事が分かって頂けたと思います。それは「波」としての性質を持つからです。

それが何となくご理解いただけたならば、「量子はすり抜けることが出来る」というのも何となく分かると思います。

日常的に使用しているWi-Fiも壁で遮断されている場所に届きますよね。でも、その壁の素材や厚さなどによって電波は弱くなっていきます。

通常、「物質」が壁を越える時は乗り越えられるか、乗り越えられないか、という2択だけです。でも、波の場合は反射する波と、透過する波に分かれます。反射していく波があるから、Wi-Fiの電波は壁などの障害物がある度に弱くなっていく訳。

先ほどの「可能性の波が広がっている」という感覚にも近いと思います。厳密な理論の話ではなく、感覚の話。

だって、壁のこちら側にも「在る」し、壁の向こう側にも「在る」んですから。同時に存在している。

 

以上が、今回ご紹介したい量子の3つのルール。量子の世界では「物質」では考えられないようなルールが適用されています。

でも、その小さな1つ1つの量子によってこの世の中の全てが作られています。僕もあなたも。机も椅子も。太陽も地球も。

そう考えると、僕たちだって量子のルールが適用される可能性もある、と思いませんか。少しずつ研究が進み、原子の世界では量子のルールが適用される事が分かってきています。

ここまでは、量子を物質や空間に絡めてお話をしてきましたが、最後に目に見えないパワーのお話をしたいと思います。

 

まとめ:量子は物質を構成するものだけではない?

「目に見えないパワー」と言うと、スピリチュアル系のように感じてしまいますが、普段から僕たちは目に見えないパワーを意識しています。

例えば、。クラシックを聞かせるとキレイな水の結晶が出来上がり、メタル系の曲を聞かせると水の結晶が壊れてしまう実験があります。メタル系の音楽が「悪い」という訳では無く、そういうパワーがある、という事です。

癒されたい時に聞く音楽とか、勢いに乗りたい時に聞く音楽とか、普段から何となく選り分けていますよね。

 

他には、言葉。「大丈夫」と呟いたら何だか安心したり、「死ね」と言ったら凄く恐ろしい感じがしたり、言葉を発するとそれはパワーをもって空間を漂います。

触れないし、見えないけれど、確かにそこに在って、物凄く大きなパワーを持っている。

 

音や言葉と同じように、僕らが日常的に触れてるもう1つの大きなパワーを秘めているものが思考です。イメージや意識とも言えます。

ここぞという場面で活躍するスポーツ選手は、必ず成功するイメージを持ってプレイをしています。成功する起業家も同様に、将来のなりたいイメージを明確化して事業に取り組んでいます。

意識やイメージ、思考は常に頭に鳴り響くもの。それだけ蓄積量はとてつもなく大きくなります。

 

て、意識とは一体何なのでしょうか。僕たちの意識は、量子の様に「波」として影響を与えあっているような気がしませんか?

だとしたら、テレパシーって意外と簡単に出来るのかもしれません。

そんな意識と量子のお話が次のページです。